鈴木おさむ氏が指摘「特典の力が映画の力を超えた」ちいかわ映画めぐる賛否の本質
公開からわずか14日間で観客動員350万人、興行収入50億円を突破した『映画 ちいかわ 人魚の島のひみつ』。その勢いを加速させているのが、特典商法をめぐる賛否の声だ。
第2弾特典「ボンボンドロップシール」が配布された8月8日には都内の劇場で満席が相次ぎ、配布前からフリマアプリへの出品や偽物疑惑の商品も確認される事態に。ファンの間では「映画の本質よりグッズ目当て」という批判が噴出している。
夜間運転用メガネが今ドライバーに急増中ナイトライダー この状況に、放送作家の鈴木おさむ氏が自身の寄稿で持論を展開。「特典商法そのものは悪くない」としながらも、問題の核心は「特典の力が、映画の力を超えることだ」と指摘した。
鈴木氏はもともと『ちいかわ』をほとんど見たことがなかったというが、この話題性に引き寄せられて公開2日目に子どもと映画館へ足を運んだ。最初はかわいいキャラクターと毒のあるギャグが楽しい映画だと思っていたが、物語が進むにつれて不穏な展開に。やがてサイコホラーのような領域へ突入し、あの衝撃的な終わり方に「劇場の温度が5℃くらい下がった気がした」と振り返る。
SNSでも大人たちの考察や「子どもが泣いた」「怖がっていた」という親たちの声が飛び交い、その賛否がむしろ映画の熱を高めたと分析。鈴木氏自身も第1弾のチャームミニフィギュアを手に入れ、メルカリでの高騰に驚いたという。
「特典商法はファンの『推したい』気持ちを利用した商売だという批判もあるが、僕は悪くないと思う。自分の一回が興行収入を押し上げ、作品の記録や次回作につながる。それを喜ぶのも推し方の一つだ」と鈴木氏。ただし、その条件として「映画が面白いこと」を挙げる。面白くない映画がグッズだけを替えて客を引き続けるのは胸が痛いが、面白い作品なら2度目、3度目に新しい発見があると語る。
『THE FIRST SLAM DUNK』『鬼滅の刃』『ONE PIECE FILM RED』も作品自体に繰り返し見させる力があったと例に出し、「特典が再観賞の入り口になるなら大賛成。問題は特典の力が映画の力を超えること。作品が主役で、特典はもう一度会いに行く理由。その順番さえ間違えなければいい」と持論を締めくくった。
鈴木氏はこの映画の大ヒットにより、『ちいかわ』のステージがポケモン並みになっていく気がすると予測。「あのチャームやシールを、映画を見た記憶と一緒に持ち帰ることこそが、転売では得られない価値なのだ」と、ファンに訴えかけている。
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