熊本地震の避難所、クーラー設置率20.9%…文科省が語る“体育館エアコン”が進まない3つの理由
熊本を襲った大地震から1週間あまり。被災地では猛暑が続く中、避難所となっている学校の体育館にクーラーがなく、SNS上で「なぜ設置を進めなかったのか」と批判が噴出している。
文部科学省の資料によると、2026年5月1日時点で避難所指定校となっている小中学校のクーラー設置率は全国平均で33.1%。被災した熊本県は20.9%と平均を下回るが、九州・沖縄では大分県の39.4%に次ぐ2番目で、福岡県の16.0%よりは高い。
冷房ゼロで涼しいミニギアAirio Pro 一方、東京都は95.9%と圧倒的で、以下大阪府61.8%、兵庫県58.1%と続く。最も低いのは佐賀県の0.4%、次いで鹿児島県と沖縄県の1.6%。北海道も9.1%と低水準だ。
なぜこれほど格差があるのか。文科省の担当者は「理由は大きく3つあります」と語る。
1つ目は「財政的な予算の問題」。補助金は出ているが、自治体の持ち出し分も発生するため、予算が確保できないケースが多いという。
2つ目は「老朽化への対応」。昭和40〜50年代に建てられた学校が多く、建築基準法や消防法、バリアフリー法に対応する改修作業が優先され、クーラー設置まで手が回らない。
3つ目は「少子化による学校統廃合」。廃校が決まっている学校の体育館にクーラーを設置しても無駄になる可能性があるため、踏み切れない自治体があるという。
担当者は「2025年7月に閣議決定した『第1次国土強靭化実施中期計画』で、2035年度までに避難所指定校の体育館と武道場すべてに空調を設置する目標を掲げています」と説明。2024年度の補正予算で設置スピードを2倍に加速し、2025年度から実際の工事が進んでいる自治体も多いという。
実際、大分県は1年間で9.4%から39.4%に急上昇。熊本県も12.9%から20.9%に伸びた。
猛暑の避難所でスポットクーラーに頼る現状は「死活問題」と指摘される。一刻も早い本格的な整備が求められる。
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