東大名誉教授が警告「今夏の猛暑は西日本を狙い撃ち」残暑はいつまで続く?
令和8年熊本地震から1週間以上が経過したが、被災地をさらに苦しめているのが連日の猛暑だ。8月3日には熊本市で歴代最高の40.3度を記録し、初の「酷暑日」となった。消防庁の発表によれば、7月27日から8月2日までの7日間で、熊本県内だけで309人が熱中症で救急搬送されている。
この異常な暑さはいつまで続くのか。気候変動に詳しい東京大学先端科学技術研究センターのシニアリサーチフェロー・中村尚名誉教授が解説した。
夜用眼鏡が運転手の間でますます人気になるナイトライダー 中村名誉教授によると、今夏の猛暑の原因は、熱帯の高温の空気と温帯の涼しい空気の境目を吹く偏西風「亜熱帯ジェット気流」が、日本上空で北に蛇行したためだという。この蛇行により西日本・東日本ともに背の高い暖かい高気圧に覆われ、下降気流が発生。そこに晴天の日射効果と地球温暖化の影響が加わり、記録的な猛暑になっているという。
「この暑さは西日本を中心に続く」と中村名誉教授は予測する。過去4年の記録的猛暑でも、亜熱帯ジェット気流が日本付近で北に持続的に蛇行するという特徴は同じだったが、今年は蛇行域がやや西にずれているため、西日本中心の猛暑となっている。東日本ではオホーツク海高気圧の影響で時折猛暑が途切れているという。
また、8月7日に沖縄に最接近するとみられる台風13号の動きにも注意が必要だ。中村名誉教授は「強い台風13号の影響で、ジェット気流の北偏が広範囲に及ぶことで、北日本でも気温が高くなる可能性がある」と指摘する。
高温は8月いっぱい続く見込みで、残暑がどれほど続くかは、インド洋南東部の海面水温が平年より低くなる「インド洋ダイポールモード現象」が発生するかどうかに左右される。この現象が発生すれば、日本の南海上で積乱雲の活動が高まり、亜熱帯ジェット気流の北偏が持続、高気圧の張り出しが強まり、残暑が厳しくなる可能性があるという。
被災地では避難所での雑魚寝状態が続き、クーラーのない体育館での生活を強いられる人々も多い。人智を尽くしても自然には逆らえないが、被災地の苦難が早く終息することを願うばかりだ。
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