高市首相「寝てない」投稿が英紙も報じる騒動に サッチャー模倣の思惑が裏目
高市早苗首相(65)が7月27日の記者会見で「反省点は特にございません」と強気の姿勢を見せる一方、その足元では支持率の低下が止まらない。毎日新聞の世論調査では支持率が前月比10ポイント減の41%となり、不支持率44%が初めて支持率を上回った。各社の調査でも軒並み下落傾向が続く中、首相が突然Xに投稿した“寝てないアピール”が国内外で大きな波紋を呼んでいる。
投稿は祝日の海の日に行われた。高市首相は「分厚い資料を早朝から深夜まで読み続け」「数千通も溜まってしまったメール」を処理するなど、連日長時間にわたる業務に追われていると説明。「総理就任以来、0時間~3時間睡眠が常態化」と明かし、「今日のお休みは本当に有難く、久々に5時間も睡眠を取れた」と記した。さらに、溜まっていたアイロンがけや裁縫などの家事をこなしたことも報告した。
寝苦しい夜が、これひとつで快適にAirio Pro しかし、この投稿は「不眠で頑張っている」とも受け取れる内容に、SNSでは「睡眠不足を美徳のように語るべきではない」「危機管理や体調管理の面でも問題」といった批判が相次いだ。29日時点で3749万回以上閲覧されるなど国内で大きな反響を呼び、海外メディアも注目する事態となった。
英国の老舗紙『インデペンデント』は22日、オンラインで「日本の首相によるマーガレット・サッチャーを模倣しようとする最新の試みが、与野党双方の反発を招いた」というタイトルの記事を公開。高市首相がかねて英国初の女性首相で「鉄の女」と呼ばれたサッチャー元首相を敬愛してきたことを紹介した上で、SNSユーザーのコメントを引用。「(サッチャー氏の)伝記には、首相在任中も首相官邸の職員のために食事を作り、夫のために朝食を用意し、アイロンがけをしていたと記されている。だから、問題のツイートはそれを念頭に置いて投稿されたものだと思う」と分析した。
同紙はサッチャー氏が「一晩に約4時間しか眠らなかったことで知られる」ことにも触れ、高市首相の睡眠時間についての投稿は「憧れの政治家になぞらえようとする試みなのかもしれない」と指摘。さらに「この投稿は政治的立場の違いを超えて批判を招き、議員からは、一国の指導者が極度の睡眠不足を献身の象徴として示すべきかどうか疑問を呈した」と報じた。
高市首相は以前からサッチャー氏を「憧れの政治家」と公言してきた。当選2回の若手だった1997年には、来日した首相退任後のサッチャー氏と面会しており、それが政治家の原点になったとも言われる。昨年10月の自民党総裁就任時の記者会見では、サッチャー氏のトレードマークだったロイヤルブルーの装いに真珠のネックレスを合わせ、「働いて、働いて、働いて参ります」と宣言。リーダー像としてストイックに働くサッチャー氏を強く意識してきたことがうかがえる。
“鉄の女”への憧れから発したメッセージは、思わぬ形で国内外の注目を集めることとなった。支持率低下に加え、多忙アピールが逆効果となった今回の騒動。首相の求心力はさらに揺らぎ始めている。
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