山田五郎さん、最期の授業「世の中本当お金じゃねえよ」 鼻にチューブつけ25分熱弁
7月14日に67歳でこの世を去った評論家・編集者の山田五郎さん(本名・武田正彦)。その死から約2週間後の7月31日、公式YouTubeチャンネル『山田五郎 オトナの教養講座』に、まさに“最後の授業”と呼ぶにふさわしい動画がアップされた。
タイトルは「メメント・モリ】山田五郎、最後の授業。伝えたい言葉。【皆様へのメッセージ】」。約25分の動画で、山田さんは鼻にチューブをつけた状態で、ゆっくりと呼吸しながらも、いつもと変わらぬ語り口で講義を展開。その中で「人間、何より大事なのは健康だよ」とポツリ。自分の体を顧みての言葉に、視聴者の胸を打つ。
冷房ゼロで涼しいミニギアAirio Pro 動画の概要欄には「本講義の最後に、山田五郎から皆様への言葉がございます。この動画は、五郎さん本人より『このかたちで収録ができるのはたぶん最後だから』との言葉があり、なるべく普段通りに撮影されました」と記されている。山田さん自身が死期を悟り、無理を押して収録に臨んだという。
実は22日公開の動画で、マネージャーが「山田らしい最後の講義が一本残っております。自分の死期を悟り本来なら講義のできない体でしたが、最後に皆さんに伝えたいと無理をして収録をいたしました。テーマは『メメント・モリ』です」と予告していた。その言葉通り、動画のラスト2分間で山田さんがファンに残したメッセージが、これだ。
スタッフから「きょうの収録、五郎さん体調つらそうなので、だったら休んでもいいんじゃないかなと思ってしまうんですけど、それでもこうやってやっていただけるのは、どういうお気持ちから?」と問われ、山田さんはこう答えた。
「それは、メメント・モリの対句である『カルペ・ディエム』(きょうの花を摘め)だよ。今摘まなきゃ、あしたは無理だ。今できることは今やる。そんなつもりで…。これもう、あしたできないもん」
その言葉の後、山田さんは「だからこれまで5年半か…やってきて、皆さんと本当に一緒に作ってきたチャンネル。もう、オレがこんなことになって、あれだけど、ちょっとこれしばらくお休みさせていただくことになると思うな。しばらくなのか、永遠なのかわかんないけど。だから本当にひとまず、この5年半ありがとうございました」と感謝。そして「少しでもね、みんなが絵を見ること楽しんだり。なんて言うのかな、世の中本当お金じゃねえよってことを学んでいただけたらうれしいなと思います。ありがとね、5年半」と締めくくった。
この動画を見たファンからは「メメント・モリ、心に刻みます」「最後の講義、しっかり見ます」「今まで本当にありがとうございました」といった声が相次いでいる。
山田さんは1958年生まれ、東京都出身。82年に講談社に入社し、雑誌『Hot-Dog PRESS』の編集長などを務めた後、フリーに。『百万人のお尻学』『知識ゼロからの西洋絵画入門』『銀座のすし』などの著書がある。テレビでは『タモリ倶楽部』や『出没!アド街ック天国』などに出演し、博識ぶりを発揮していた。
最後の授業で残した「世の中本当お金じゃねえよ」――その言葉は、これからも多くの人の心に生き続けるだろう。
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